国内でインターネットが普及しはじめたのは1995年である。その年、「インターネット」という言葉が流行語大賞のトップ10にノミネートされたのである。すでに15年が経過し、インターネットは生活およびビジネスの重要なインフラとなっている。
ブライダル産業においては、「サービス」という商品の特性上、消費者が商品選択の際、内容の比較検討、第3者による評価等が重要になることから、早い段階からインターネットが注目されてきた。
2009年12月に野村総合研究所から発表されたBtoC電子商取引の市場規模予測によると、2009年の市場規模は6兆5,000億円となっており、5年後の2014年には約2倍の12兆円規模にまで成長することが予測されている。 |
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国内のBtoC電子商取引市場規模
出典 『NEWS RELEASE』 野村総合研究所, 2009年12月21日 |
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さらに、2010年2月22日に電通から発表された日本の広告市場規模によると、2006年に雑誌の広告規模を抜いたインターネット広告が、2009年には、新聞広告を抜き、テレビに次ぐ市場規模になったことが分かった。 |
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国内の広告市場規模 |
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2005年 |
2006年 |
2007年 |
2008年 |
2009年 |
テレビ |
20,411 |
20,161 |
19,981 |
19,092 |
17,139 |
新聞 |
10,377 |
9,986 |
9,462 |
8,276 |
6,739 |
雑誌 |
4,842 |
4,777 |
4,585 |
4,078 |
3,034 |
ラジオ |
1,778 |
1,744 |
1,671 |
1,549 |
1,370 |
インターネット |
3,777 |
4,826 |
6,003 |
6,983 |
7,069 |
出典 『NEWS RELEASE』 電通, 2010年2月22日 |
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上記の数値を見ると、インターネットがブライダル産業に与える影響は、ますます大きくなっていることは明らかである。
また、インターネット関連の市場規模の拡大は、「インターネット」という括りだけでは捉えることが困難になってきている。インターネットという基盤には、パソコンのホームページというプラットフォームだけではなく、ケータイが大きな力を持ってきており、さらにiphoneやipadといった新しい基盤が生まれてきている。
さらに、パソコンのホームページをプラットフォームとして、通常の事業案内サイトだけではなく、特定業種に特化したポータルサイト、口コミサイト、ブログ、SNS、twitterなど、様々な情報発信ツールが使われている。
また、これらの仕組みの多くは、ケータイのプラットフォームでも展開されている。iphoneのPDA類や、ipad等において、類似のシステムが展開されると考えられる。
今後、ブライダル産業におけるインターネット活用とその課題は、各ツールの活用方法にとどまらず、ターゲット顧客に対する最適ツールの選択基準や、各ツールへの投資配分の最適化等が重要になるであろう。 |
2010年3月31日 |